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バスラ(南イラク)の街角で。フィルムの中に三十年を眠っていたイラクの子どもたち・・・。そして今日、もっとも困難な時代を生きることを余儀なくされた者たちだ。彼、彼女らの表情は、今どんなだろうか---- 1977年

2013年05月15日

イマジンイラク・コンテンポラリー 第八夜  『壊滅の序曲』を奏でた男  −ルイス・リビーとイラク戦争−

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イラク戦争と同時代の想像力を検証する学習会『イマジンイラク・コンテンポラリー』第8夜(5.18@二条カフェパラン)のご案内を送ります。

 今回は、イラク戦争開戦に至る政策遂行のプロセスを辿り、この戦争がどのような想像力のもとに行われたかを検証します。
 

 推奨資料のうち、映画(DVD):ダグ・リーマン監督、ナオ ミ・ワッツ主演『フェア・ゲーム』(ポニーキャニオン・2010・米)は、「プレイム事件」を扱った作品です。

 
 プレイム事件とは、イラク戦争の開戦理由をめぐるスキャンダルで、ブッシュ政権に批判的なウィルソン元外交官の妻(バレリー・プレイム)がCIA秘密工作員であるという国家機密が政権中枢からマスコミにリークされ、情報源としてルイス・リビーが訴追された事件です。
日本ではあまり関心を呼びませんでしたが、アメリカでは政権を揺るがす大事件として連日報道され、右腕の首席補佐官を奪われたチェイニー副大統領は事実上、失脚しました。

 
 イラク戦争を強硬に推し進めた「ネオコン」と言われる面々は、アメリカの世界覇権と、イスラエルの中東覇権を最優先する政治勢力として、911以後、世界を乗っ取った感すらありましたが、この事件をきっかけに政権中枢から締め出され、オバマ政権が誕生します。
 

 しかし、イラク戦争が切り開いた流れ・・・軍事研究から生まれた様々な新技術(インターネット、GPS、セキュリティーカメラ、無人飛行機etc. )によるセキュリティー社会/超情報社会化の流れ・・・は、オバマ政権のもとで一層加速され、多くの人々はそれに疑問を差し挟むこともありません。
このような「戦争経済」が続く限りにおいて、イラク戦争は終わってなどいません。

イラクで起きたこと・・・この世界のカタストロフ・・・は特別なことでは決してなく、必ず他の地域でも引き起こされ、現に起きています。
 

 「イマジンイラク・コンテンポラリー」では、イラク戦争を「同時代の戦争」として多角的に検証し、破綻し果てた想像力の軌跡から、「世の中を良くする」に必要な想像力・・・ことば・・・を鍛えていきます。
 
 

 以下、案内です―――

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□■□■□ Imagine IRAQ Contemporary □■□■□
―同時代の想像力を検証する学習会―
★★★ 第八夜 ★★★

 『壊滅の序曲』を奏でた男
― ルイス・リビーとイラク戦争 ― 
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進行:S. Maeno(フレンズ オブ マーシー・ハンズ)/T. Mizuno(イマジンイラク実行委員会)
日時: 2013年5月18日(土)18:00開場 18:30-20:30 
場所:京都二条 カフェ パラン  
http://s.tabelog.com/kyoto/A2602/A260203/26015696/
(JR嵯峨野線・地下鉄東西線「二条」駅 徒歩2分)
 
参加費:ワンドリンク
主催:イマジンイラク実行委員会
共催:フレンズ オブ マーシー・ハンズ、JIM-NETボランティアチーム☆なら☆
 
連絡先:imagine_iraq@yahoo.co.jp
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――― 歴史は、それが変わる局面において、どうということのない人間に運命を委ねることがある。 [川上徹『査問』] ―――
 
 イラク戦争―アメリカの軍隊がイスラム圏の主権国家を打倒し長期占領するという事態―それは、世界がそれ以前の世界との画期を分かった世界史的な事件として、受け止められなければなりません。
今回のイマジン・イラク・コンテンポラリーでは、いよいよ、この戦争を生み出した想像力に迫ります。
  2001年9月11日の危機に際し、ブッシュJr.米大統領は、「世界が取って良い立場は二つしかない。
アメリカの味方となるか、敵となるかだ」と宣言し、外交政策の大胆な転換を実行に移しました。
 
 ・国連を軽視した単独行動主義、
 ・ミサイル防衛戦略を極度に重視した先制攻撃論、
 ・軍隊の高度な科学技術化の推進、
 ・軍隊の民営化とスリム化、
 ・中東および中央アジア諸国への進駐、
 
 これらの諸政策は、直接的には1992年に国防総省で秘密裡に起草された政府公式文書、『防衛計画指針(Defense Planning Guidance)』に由来します。
起草者は、国防次官にして「ネオコン」の理論家ポール・ウォルフォヴィッツのもと、ゴースト・ライターを務めたルイス・リビー・・・当時42歳の政策スタッフでした。
 
 リビーはその後、紆余曲折を経ながらも、ブッシュJr.政権でチェイニー副大統領首席補佐官を務め、「イラク戦争の影のシナリオ・ライター」として論陣を張り、戦争に踏み切ろうとしない政敵を「弱腰」と非難し、次々に追い落とす急先鋒として、次世代ネオコンの旗手と目されるまでに増長します。
 
 ありふれた移民の中流家庭に生まれ、小説を書く文学青年に過ぎなかった「ルイス・スクーター・リビー」は、そのとき、まさに言葉によって世界を動かす「瞬間の王」でした。
 
 ところが、開戦から一年でイラク戦争の失敗が明らかになるや、リビーは、イラクを先制攻撃したガセネタのひとつ、「フセイン政権がニジェールでウランを調達した」情報をめぐって、機密情報をマスコミにリークした嫌疑で被起訴、有罪判決を受け、政治生命を断たれる憂き目にあいます。
その頂点を極めて破綻するまでの行方は、まさに「コンテンポラリー」にふさわしいプロフィールと言えるでしょう。
 
 コンテンポラリー第8夜では、「『壊滅の序曲』を奏でた男 ―ルイス・リビーとイラク戦争―」と題して、ルイス・リビーと「ネオコン」が、どのような想像力のもとで世界を乗っ取ってしまったのかを検証し、それを許した私「たち」自身の想像力に足りなかったものを明らかにしていきます。
 
*推奨図書
ジョージ・パッカー『イラク戦争のアメリカ』(みすず書房・2008)
ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』(岩波書店・2011)
菅原出『戦争詐欺師』(講談社・2009)
*推奨映画(DVD)
ダグ・リーマン監督、ナオ ミ・ワッツ主演『フェア・ゲーム』(ポニーキャニオン・2010・米)

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Featuring Author
ルイス・リビー(Irving Lewis "Scooter" Libby Jr.)
1950年8月22日米国コネチカット州のユダヤ人移民家庭に生る。
イェール大学卒。コロンビア法科大学院博士課程修了。弁護士。
81-85年 国務省政策立案スタッフ(東アジア・太平洋担当)。
89-95年 国防総省上級スタッフ。法務・外交・防衛を担当。    
92年 国防総省機密文書「防衛計画指針」草稿を作成。
96年 日本を舞台にした小説『The Apprentice』を出版。
01-05年 チェイニー副大統領首席補佐官。
05年10月 イラク戦争開戦をめぐる情報漏洩疑惑で被起訴。辞職。
07年6月 連邦裁判所で有罪判決(禁固2年6月執行猶予無し)。
07年7月  大統領令で執行猶予措置。判決確定。
06年〜現在 ハドソン研究所(ネオコン系シンクタンク)上級顧問。
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